理論の範囲は「超メタ理論、メタ理論、大理論、中範囲理論、実践理論」で分かれています。それぞれの特徴と例についてまとめました。
作業療法を実施する上で理論を使うことは必要です。
理論を使うメリットとしては以下の通りです。
- 作業療法士自身の思考が整理しやすい。
- クライエントの作業遂行の問題点、利点がわかりやすい。
- 問題に対する解決へのアプローチが示されている。
それぞれの理論を使い分けてクライエントの作業遂行を可能化していきましょう。
理論とは
① 科学研究において、個々の現象や事実を統一的に説明し、予測する力をもつ体系的知識。狭義には、明確に定義された概念を用いて定式化された法則や仮説を組み合わせることによって形作られた演繹的体系を指す。 「 -を確立する」
② 特定の研究領域や個々の学者の学説や見解を指すこともある。 「批評-」 「湯川-」③ 実際の経験から離れて純粋に思考の中で組み立てられた知識。「実践」に対立し、否定的意味で使われることが多い。空理空論。 「 -倒れ」
weblio辞書より三省堂大辞林
ようするに「事象の原因と結果の関係性を説明する記述」のこと。
「物事をわかりやすく説明する体系」のこと。
理論の範囲
理論の範囲は「超メタ理論→メタ理論→大理論→中範囲理論→実践理論」の順番で階層になっています。
理論階層イメージ
超メタ理論
パラダイムの壁を超えて柔軟に活用できる理論
例:信念対立解明アプローチ、OBP2.0など
メタ理論
大理論、中範囲理論、実践理論の基盤として機能する理論
例:作業パラダイム、機械論パラダイム、作業行動パラダイムなど
大理論
作業療法の本質に関わる現象の記述、説明、予測ができる理論
例:作業科学、MOHO、CMOP-E、PEOモデル、OTIPMなど
中範囲理論
検証可能な仮説のもとで、特定の現象の記述、説明、予測を行う理論
例:CI療法、CO-OP、感覚統合療法など
実践理論
決まった範囲での問題点に対応できる理論
例:生体力学モデル、物理療法など
実践する上で※個人の意見
超メタ理論である信念対立解明アプローチやOBP2.0は常に用いて人間関係のトラブルを解決しながら作業療法を展開できます。
メタ理論は作業・機械論・作業行動パラダイムがあります。クライエントや作業療法士の置かれている環境などによって、それぞれの考えを組み合わせて良い部分を利用していく必要があります。
大理論は作業療法の本質に関わる部分のため、CMOP-E、OTIPMなどを利用してクライエントの作業の理解がしやすくなり、作業療法を進めやすくなります。
中範囲理論、実践理論はクライエントの状態や状況によって、選択するものが変わります。クライエントの作業遂行の問題点を解決できる理論を選択します。
まとめ
理論の範囲は「超メタ理論、メタ理論、大理論、中範囲理論、実践理論」で分かれています。それぞれの特徴と例について解説しました。
作業療法を実施する上で理論を使うことは必要です。
理論を使うメリットとしては以下の通りです。
- 作業療法士自身の思考が整理しやすい。
- クライエントの作業遂行の問題点、利点がわかりやすい。
- 問題に対する解決へのアプローチが示されている。
それぞれの理論を使い分けてクライエントの作業遂行を可能化していきましょう。
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