人間作業の性質・意味の変化【作業科学・作業療法】

カナダモデル
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作業は誰が、何を、いつ、どこで、どのように、なぜ行うかによって意味が変わってきます。このような視点はエレン・ポラタイコ(Helen Polataiko)が提案しています。

同じ作業名でもクライエントと作業療法士が考える作業の意味は異なる可能性

このような視点で作業について整理することは必要

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人間作業の性質・意味の変化

作業は誰が、何を、いつ、どこで、どのように、なぜ行うかによって意味が変わってきます。それぞれについて解説していきます。

誰が

同じ作業でも別の人が行うと別の意味になる。子供の塗り絵と大人の塗り絵では意味が変わります。子供の塗り絵は遊びで行っていることが多いですが大人の塗り絵はアートセラピーなど認知機能の維持や精神安定のためと行なっている人もいます。

このように行う人によって意味合いが変わります。

何を

同じ作業名でもやり方が異なると意味が変わる。

人や文化によって作業に含まれる活動が変わります。

ご飯を食べる時に箸を使うのか、スプーンを使うのかでも違います。

いつ

1日のなかでどの時間帯で行うのか、1週間のどの日か、1ヶ月のどの日か、どの季節・時期に行うのかで意味が変わります。

勉強を朝に行うのか夜に行うのか、連休の時期は国によって違う、学校中心の生活から仕事中心の生活になるなどいつ行うのかで意味は変わります。

どこで

作業を行う場所によっても意味はかわります。

人がいるいない、周囲にあるものや、場所が持つ社会的意味合いによって変わります。

勉強しやすいのは静かな自室。趣味を行うのは屋外など。

どのように

どの道具や材料を使うのか、どの手順で行うのか、何にこだわるのかといったやり方は人や文化によって変わります。

自分が生まれ育った文化の中では当たり前のことが多いが、知らない文化では当たり前でないことが多い。

通信技術の発展など新しい状況や道具の変化によって、同じ作業でもやり方や意味合いが変わります。

なぜ

作業を行う理由は人や状況によって変わります。誰が、なにを、いつ、どこで、どのようにするのか、これらが一つでも変わるとなぜ作業を行うのか意味が変わる可能性があります。

臨床現場では

クライエントがあげた作業名がどのような意味合いをもっているのかを理解するためにこのような視点は有効です。

クライエントがあげた作業名を聞くと、作業療法士の価値観で作業を判断しがちです。この視点を利用していくことでと作業療法士の価値観のズレを防ぐことができると思われます。

まとめ

作業は誰が、何を、いつ、どこで、どのように、なぜ行うかによって意味が変わってきます。このような視点はエレン・ポラタイコ(Helen Polataiko)が提案しています。

同じ作業名でもクライエントと作業療法士が考える作業の意味は異なる可能性

このような視点で作業について整理することは必要

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