COPMの実施方法【作業療法・面接】

カナダモデル
スポンサーリンク

COPMの実践方法について解説します。

この評価の目的は

クライエントとの作業療法目標・問題点共有ができる評価

実施手順は「重要な作業の探索→優先順位の決定→これから取り組む作業の遂行度・満足度の評価→遂行度・満足度の再評価」です。

再評価をすることで提供した作業療法がクライエントにどのような変化をもたらしたか確認することができます。

スポンサーリンク

1.重要な作業の探索

作業療法の説明をする

クライエントにとって重要な作業をあげる

事前にクライエントの1日の流れを聞くとスムーズ

初期評価時にクライエントに対して重要な作業がどのようなものであるのか確認をする段階です。同時に作業療法の説明も行います。

作業療法士は日常生活でできないこと、やる必要があること、周囲にやってほしいと言われていることをもとに運動や日常生活の練習を行います。その時はやり方や補助具を使うなど一緒に相談しながら訓練をすすめていきます。」

「日常生活でできないこと、やる必要があること、周囲にやってほしいといわれていことなど話を聞かせてください」

といったように導入を進めます。

クライエントに作業を答えてもらい作業療法士が評価用紙に作業名を記入していきます。この時は作業療法士はクライエントが作業名を答えやすいように質問をしたり、傾聴をしたりします。作業名はクライエントによりますが2〜10個程度の印象です。

個人的な経験としては「いきなり重要な作業はなんですか?」とクライエントは聞かれても困ってしまうことが多い印象です。そんな時は事前に「1日の生活の流れ」を聞いておくと作業療法士がクライエントの生活に関心があること、クライエントが自身の生活を振り返ることができます。そのあと、COPMを導入して作業を聞いていくと答えやすい状況を作ることができます。

2.優先順位の決定

先ほどの上がったいくつかの作業の優先順位を決めていきます。

「〇〇をすることはあなたにとってどのくらい大事が教えてください。」

「1〜10の間で答えてください。」

「1に近い方が重要ではない。10に近い方が重要です。」

このようにクライエントに話をします。

この時に5個に作業を絞ります。絞り込む作業はクライエントに選んでいただきます。

数字を答えることが難しいクライエントも中にはいます。その時は本来の評価方法では無くなってしまいますが、無理に数字で答えなくても優先順位の高いものを選んでいただくようにしています。こうすることでクライエントが重要に思っている作業がわかります。

3.これから取り組む作業の遂行度・満足度の評価

5個に絞った作業それぞれの遂行度・満足度についてクライエントに聞いていきます。

遂行度:どのくらい作業がうまくできているか。

「〇〇することはどのくらい上手くできていますか。10点満点で10点に近ければできている。1点に近ければできていないという感じで答えてください。」

満足度:作業を行なっている状況にどのくらい満足ができているか。

「〇〇することに対してどのくらい満足できていますか。10点満点で10点に近ければ満足。1点に近ければ満足できていないという感じで答えてください。」

このようにクライエントに質問をします。

遂行度・満足度がわかるとクライエントが作業に対してどのような自己認識をしているか作業療法士は知ることができます。それをもとにクライエントと共同して作業療法目標を立てて、訓練計画を立案・実施をします。

4.遂行度・満足度の再評価

作業療法をある程度の期間実施した後に再評価を実施します。

遂行度・満足度がどのように変化したかクライエントに質問をします。

「〇〇は今どのくらいできていますか。10点満点で10点に近ければできている。1点に近ければできていないという感じで答えてください。」

「〇〇することに対してどのくらい満足できていますか。10点満点で10点に近ければ満足。1点に近ければ満足できていないという感じで答えてください。」

初期評価と再評価で変化した点についてクライエントと共有をします。

「〇〇の遂行度が上がっているので以前よりできるようになったと感じていますね。ですが、満足度はあまり変わっていないので何か満足できていないことがありますか。」

といったように会話を広げていき、クライエントの作業に対する認識がどのように変わったのか、やりたい作業が行える状況になったのかを作業療法士は確認します。

まとめ

COPMの実践方法について解説します。

この評価の目的は

クライエントとの作業療法目標・問題点共有ができる評価

実施手順は「重要な作業の探索→優先順位の決定→これから取り組む作業の遂行度・満足度の評価→遂行度・満足度の再評価」です。

再評価をすることで提供した作業療法がクライエントにどのような変化をもたらしたか確認することができます。

面接にCOPMを取り入れてクライエントと作業療法目標・問題点共有を行ってきましょう。

 COPMを実施する上ではカナダモデル(CMOPーE)の理解は必須です。以下のリンクで解説をしています。

コメント

  1. […] COPMの実施方法【作業療法・面接】 […]

タイトルとURLをコピーしました