肩峰下インピンジメント【PTジャーナル、理学療法、作業療法】

作業療法
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PTジャーナルに「肩峰下のインピンジメント」について参考になる記事があるので僕なりにまとめました。

詳しくは「PTジャーナル第53巻第6号、2019年6月」を参考にしてください。

肩峰下のインピンジメントの発生機序は以下の通りです。

若年者と中高齢者共通

  • 肩甲骨運動の減少
  • 前鋸筋・僧帽筋下部繊維の機能低下
  • 肩関節包の短縮
  • 胸椎後弯による肩甲骨運動の減少

若年者

  • 肩関節不安定性、小胸筋短縮

中高年者

  • 肩腱板機能の低下
  • 胸椎柔軟性の低下

このような発生機序があるため適切に対処を行い、クライエントの生活が行いやすくなるようにアプローチしましょう。

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若年者と中高齢者共通

肩甲骨運動の減少

一般的には

  • 上肢挙上時の肩甲骨上方回旋、後傾運動の減少は肩峰骨頭間距離を狭小化
  • 肩峰下インピンジメントを起こすと考えられている

実際には

  • 運動面や上腕骨の回旋肢位を考慮
  • 肩峰・烏口肩峰靭帯下にどの部位が接近しているか
  • 肩峰下インピンジメントを起こす肩甲骨運動は違う

前鋸筋・僧帽筋下部繊維の機能低下

  1. 前鋸筋・僧帽筋下部繊維の筋活動が減少
  2. 肩甲骨上方回旋が減少
  3. 僧帽筋上部繊維の筋活動により肩甲骨挙上運動が大きくなる
  4. 肩峰下インピンジメントのリスク高まる

僧帽筋上部繊維の筋活動を増大させることで肩峰下の疼痛を回避しようとしている。

肩関節包の短縮

若年者ではスポーツ動作で繰り返される肩内旋動作、中高年者では退行変性により肩関節包の後方部の短縮が起こる。

肩後方関節包の短縮

  1. 肩屈曲時や肩90度外転位での最大外旋位
  2. 上腕骨頭が上方に偏位する
  3. 肩峰下でのインピンジメントを引き起こす

肩後下方関節包の短縮

  • 投球のfollow-through時に烏口肩峰靭帯下での圧が高まる

肩前下方関節包の短縮

  • 上肢挙上時に烏口肩峰靭帯下での圧が高まる

胸椎後弯による肩甲骨運動の減少

  1. 中間位から肩甲骨が前傾すること
  2. 相対的に上腕骨が外旋位
  3. 烏口肩峰靭帯と接触する部位が大結節から小結節に偏位する

上肢挙上時の肩峰下圧は肩甲骨後傾位で高まる。肩甲骨前傾位で低下する。

胸椎伸展姿勢では肩峰下圧は高まる。胸椎後彎姿勢では肩峰下圧を減少させる。

その他

肩腱板端部や肩峰下滑液包の腫大

  • 繰り返される上肢挙上動作やオーバーヘッドスポーツ動作などによるストレス
  • 肩峰下や烏口肩峰靭帯下で肩腱板付着部や肩峰下滑液包が腫大
  • 肩峰骨頭間距離が狭小化
  • 肩峰下インピンジメントのリスク増大

肩峰下のアライメント

  • アライメントが違うことは研究されている
  • 現状ではデータ不足で明らかになっていない

若年者

肩関節不安定性

  • 若年者に見られる多くの原因
  • オーバーヘッドスポーツ動作を行う選手に多い
  • 上肢挙上動作時に肩甲骨上方回旋・外旋運動の減少が見られる
  • 前鋸筋・僧帽筋下部繊維の筋活動が低下している
  • 肩峰下インピンジメントの原因に
  • 筋活動の機能改善を目指す必要あり

小胸筋短縮

  • オーバーヘッドスポーツ動作による肩甲骨内旋・前傾を繰り返すことで小胸筋の短縮が起こる
  • 小胸筋の短縮により肩甲骨後傾、外旋運動が減少
  • 肩峰下インピンジメントの原因に
  • 小胸筋の柔軟性改善を目指す必要あり

中高年者

肩腱板機能の低下

  • 腱板筋群は上肢動作中に上腕骨頭を関節窩に保持する求心性の働き
  • 腱板筋群の機能低下が起こる
  • 上腕骨頭が上方へ偏位
  • 肩峰下インピンジメントの原因に
  • 腱板断裂のサイズが大きくなるとリスクが高まる

胸椎柔軟性の低下

  • 高齢者は上肢挙上時に胸椎伸展、骨盤前傾運動減少している
  • 脊柱の柔軟性が低下
  • 肩甲骨運動が減少
  • 肩峰下インピンジメントの原因に

まとめ

PTジャーナルに「肩峰下のインピンジメント」について参考になる記事があるので僕なりにまとめました。

詳しくは「PTジャーナル第53巻第6号、2019年6月」を参考にしてください。

肩峰下のインピンジメントの発生機序は以下の通りです。

若年者と中高齢者共通

  • 肩甲骨運動の減少
  • 前鋸筋・僧帽筋下部繊維の機能低下
  • 肩関節包の短縮
  • 胸椎後弯による肩甲骨運動の減少

若年者

  • 肩関節不安定性、小胸筋短縮

中高年者

  • 肩腱板機能の低下
  • 胸椎柔軟性の低下

このような発生機序があるため適切に対処を行い、クライエントの生活が行いやすくなるようにアプローチしましょう。

理学療法ジャーナル Vol.53 No.6 | 雑誌詳細 | 雑誌 | 医学書院

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