回復期リハビリテーション病棟へ入院してくる患者様の評価手順についてまとめました。
あくまでも務めている病院、個人の評価手順によって異なる点があると思われるので参考にしてください。
- 入院当日は安全に病棟生活が送れるように日常生活動作の評価。礼儀を忘れずに
- 入院2日目は患者様の病前生活など作業歴の聴取、作業療法目標の共有、それに対して必要な身体機能・認知機能・高次脳機能評価・作業遂行評価を実施。
- 入院3日目以降は優先順位の高い評価と訓練を並行して行います。
入院からしばらくの間は患者様が生活に慣れない中、リハビリテーションを受けることになります。作業療法の専門性を発揮しつつ、安全に患者様が過ごせるようにしましょう。
詳しくは以下に解説します。
入院当日
入院当日のポイントは以下の通りです。
- 礼儀を忘れずに挨拶から
- リハビリテーションの説明
- 日常生活動作の評価
- 安全に行えているか
- 安全性を優先したケアプランを
初対面となるので挨拶はしっかりとしましょう。
病院によって異なると思いますが、本人様・家族様に挨拶して名乗ってから、リハビリテーション全体の説明、理学・作業・言語療法の簡単説明をします。
その後は作業療法を実施できる時間帯に主に日常生活動作(食事・整容・移動・移乗・トイレ・更衣など)を評価します。このときは「安全に行えるか」に重きを置きます。
理由としては入院初日の訓練時間は限られており、一度しか動作確認ができないため、「たまたまできた、その時は疲れていなかった」など時間経過しないとわからない要因が考えられます。
多職種が集まってのカンファレンスでは、上記のような不確定要素(初日の数時間患者さまと関わっただけではわからないこと)が多くあるため、安全性を重視したケアプラン(病棟生活でどこを介助する、しないか)を提案するようにしています。
入院2日目
入院2日目のポイントは以下の通りです。
- 病前生活の聴取
- 作業療法目標の共有
- 優先すべき評価の実施
- ケアプランの修正
患者様の作業歴、やれるようになりたい作業、やる必要がある作業、周囲から期待される作業を聴取して可能であれば大まかな作業療法目標の共有を行います。
話を聞くだけでは患者様の作業遂行が行えるかわからないため、作業遂行評価や身体機能・認知機能・高次脳機能評価など優先順位が高いものから実施していきます。
また、ケアプランの修正をするためのカンファレンスもあります。2日目になると病棟生活の様子がわかる、身体機能・認知機能・高次脳機能、日常生活動作など評価をできた部分がふえるため、不確定な要素が減ります。このため、初日のケアプランより介助をする、しない部分を具体的に決めるように提案をしていきます。
入院3日目以降
入院3日目以降のポイントは以下の通りです。
- 優先すべき評価を継続
- 優先すべき問題点を解決するための訓練
- 訓練の目的説明を忘れずに
2日目で終えることができなかった評価を継続して行い。できる範囲での訓練を開始していきます。訓練を開始して行く際は目的を忘れずに説明するようにしていきましょう。
まとめ
回復期リハビリテーション病棟へ入院してくる患者様の評価手順についてまとめました。
- 入院当日は安全に病棟生活が送れるように日常生活動作の評価。礼儀を忘れずに
- 入院2日目は患者様の病前生活など作業歴の聴取、作業療法目標の共有、それに対して必要な身体機能・認知機能・高次脳機能評価・作業遂行評価を実施。
- 入院3日目以降は優先順位の高い評価と訓練を並行して行います。
入院からしばらくの間は患者様が生活に慣れない中、リハビリテーションを受けることになります。作業療法の専門性を発揮しつつ、安全に患者様が過ごせるようにしましょう。
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