ウェブスペーサーの作り方【手指装具・上肢麻痺・ウェブスペース】

作業療法
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ウェブスペーサーを作る機会があったので作成方法をまとめました。

ウェブスペーサーの目的は以下の通りです。

  • 第一指間腔(ウェブ)に装着することで母指を対立位に保つ
  • 手指のつまみ動作を行いやすくする
  • 母指の動きの制限は少ないことが特徴

対象疾患

  • 脳卒中片麻痺、ALSなど第一指間腔(ウェブ)が保てず、つまみ動作が行えないクライエント

制作時間

  • 20〜30分

ウェブスペーサーなどの装具はクライエントの行う必要がある作業・行いたい作業・周囲に期待される作業を行うため必要な支援になります。

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ウェブとは

第一指間腔(ウェブ)のこと。

ウェブスペースが確保されないことで以下のような現象が起きます。

  1. 母子を対立位にすることができない
  2. 他の指と連携してのつまみ・握りが行えない
  3. 物を扱う作業が行いづらい・できない

ウェブスペーサーとは

ウェブのスペースを確保するための母指示指の間に入れるスプリント。

ウェブのスペースを確保することで以下のようになります。

  1. 母指の対立が行える
  2. つまみ・握りが行える
  3. 物を扱う作業が行いやすくなる・行えるようになる。

ウェブスペーサーの作り方

必要なもの

スプリント素材、マジックテープ(メス・オス)、

ハサミ(スプリント素材用・普通のもの)、ペン、紙

ヒートガンor60〜70度のお湯

採型

  1. 紙を手の下に敷いて手形を取る。
  2. 母指指節間皮線、近位手掌皮線、第二中手骨底橈側に印をつける。第二中手骨底橈側を頂点にしてひょうたん型に切り取る

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裁断

  1. 型紙を切り取る
  2. スプリント素材を切り取る

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モールディング

  1. ヒートガン、60〜70度のお湯につけてスプリント素材を柔らかくする。
  2. 第一指間腔部に当てて、掌側と背側から挟んで成型する。

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f:id:TAKEW2211:20190513221241j:plain成型後のスプリント素材

加工・留めるためのマジックテープをつける

  1. マジックテープのオスをスプリントの大きさに合わせて切り取る
  2. マジックテープの周囲を丸くして取れにくくする
  3. マジックテープのメスをスプリントに合わせた長さに切り取る
  4. 両面テープや接着剤でスプリント素材にくっつける

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完成

接着したマジックテープが取れないか、スプリント素材が皮膚に食い込まないか、

クライエントが自分で着脱できるかなど確認をして問題なければ、訓練や生活で使って行っていただく形になります。

装着の仕方としては掌側のマジックテープメスを手首に回して、8の字に回して、背側のマジックテープオスに留めます。

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まとめ

ウェブスペーサーを作る機会があったので作成方法をまとめました。

ウェブスペーサーの目的は以下の通りです。

  • 第一指間腔(ウェブ)に装着することで母指を対立位に保つ
  • 手指のつまみ動作を行いやすくする
  • 母指の動きの制限は少ないことが特徴

対象疾患

  • 脳卒中片麻痺、ALSなど第一指間腔(ウェブ)が保てず、つまみ動作が行えないクライエント

ウェブスペーサーなどの装具はクライエントの行う必要がある作業・行いたい作業・周囲に期待される作業を行うため必要な支援になります。

 参考文献

今回は以下の本を参考にウェブスペーサーの作成・まとめを行いました。

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